木工作家・橋野浩行が木工作品を制作する様子

洗える木の櫛「サブマリン」はなぜ生まれた?橋野浩行の新作開発

木の櫛は、水に濡らしてはいけない。

長く木製品を作ってきた橋野浩行にとっても、それは当たり前の考えでした。ところが海外のお客様から聞こえてきたのは、シャワールームでも使える木の櫛を求める声でした。

木の温かさと、濡れた髪に使える実用性。その二つを両立させようとして生まれたのが、洗えるひねり髪すき「Submarine(サブマリン)」です。

水で洗えるオノオレカンバの木製櫛サブマリン
濡れた髪での使用を想定した、ひねり髪すき「Submarine」
NEW MODEL

Submarineの特徴

  • オノオレカンバを使った木製のひねり髪すき
  • 濡れた髪での使用を想定した撥水モデル
  • 椿油を含ませた後に撥水加工
  • 手になじむ立体的なS字曲線
  • 水で洗える木の櫛を目指した新作

「水に弱い」が木の櫛の課題だった

木は、水分を吸ったり乾いたりすることで状態が変化します。そのため一般的な木の櫛は、水気の多い場所を避け、乾いた髪に使うことが基本です。

しかし、髪を洗ったあとに使いたい、櫛を水で清潔にしたいという要望はあります。海外のお客様からも、シャワールームで使える丈夫な木の櫛への反応がありました。

橋野は「木だから仕方がない」で終わらせず、木の良さを残したまま水のある場所へ持ち込めないかと考えました。

Submarineという名前に込めた発想

Submarineは英語で潜水艦を意味します。水の中へ潜る潜水艦のように、これまで水を避けていた木の櫛を、水のある場所でも使える道具へ進化させたい。その発想から名付けられました。

伝統的な木の道具を、現代のバスルームへ。商品ページで掲げている「伝統を、潜航させる。」という言葉は、この新しい挑戦を表しています。

伝統を、潜航させる。
木の櫛を、水のある暮らしへ。

素材は、硬質なオノオレカンバ

本体にはオノオレカンバを使用しています。硬質で緻密な木質を持ち、アートフォルムのひねり髪すきを支えてきた素材です。

Submarineには、橋野が30年以上前に入手した大径木から取った材が使われています。長い時間保管してきた木を、濡れた髪に使う新しい櫛へ生まれ変わらせました。

椿油と撥水加工を組み合わせる

制作では、形を整えた櫛に椿油を含ませ、その上から撥水加工を施します。油を含んだ木材へコーティングを重ねる工程は簡単ではなく、橋野が改良を重ねてきた部分です。

木肌の艶や手触りを生かしながら、水をはじくことを目指す。Submarineは、木工の手仕事と撥水技術を組み合わせたモデルです。

サブマリンのオノオレカンバの木目と表面仕上げ
オノオレカンバの木目を生かした表面
立体的なS字曲線を持つひねり髪すきサブマリン
手になじむ、ひねり髪すき独自のS字曲線

ひねり髪すきの形はそのままに

水への対応だけが新しさではありません。ひねり髪すきの特徴である三次元のS字曲線も受け継いでいます。

平らな場所に置いても手に取りやすく、持つ向きを変えながら頭の丸みに合わせられる形です。橋野は、単に髪をとかすだけでなく、手にしたときの感触や頭への当たり方まで考えて、このひねりを作ってきました。

濡れた髪に使うという新しい時間

Submarineは、シャワー後の濡れた髪に使うことを想定しています。バスルームの外で乾くまで待つのではなく、髪が濡れている時間から木の櫛を使えることが、このモデルの新しさです。

なお、撥水加工は「何をしても劣化しない完全防水」を意味するものではありません。使用後の洗い方、拭き取り、乾燥、保管については、商品に付属する案内と最新の商品説明をご確認ください。

海外での反応から、日本の新作へ

2026年7月の定例会議で、橋野は外国人のお客様がSubmarineを購入し、「洗える」という特徴に反応していたことを話しました。

日本の木と職人の造形を守るだけでなく、使う人の生活に合わせて変えていく。海外で聞いた声が、秋田の工房で次の改良へつながり、日本で販売する新作になりました。

木の櫛の常識を、少し先へ

Submarineは、木の櫛を別の素材に置き換えた商品ではありません。木の手触り、オノオレカンバの表情、ひねり髪すきの造形を残しながら、使える場所を広げた櫛です。

「木だから水には使えない」という常識の先に、橋野浩行が作った新しいひねり髪すきがあります。

洗えるひねり髪すき Submarine

オノオレカンバ、椿油、撥水加工を組み合わせた、濡れた髪に使う新しい木の櫛です。

Submarineの商品詳細を見る

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